安直なベアETFへの投資がNGな理由

バージョンアップを重ねて行っている月足MACD&パラボリック投資法(以下MPI)ですが、何人かの方々に採用していただけているようで嬉しい限りです。

そんな中、こんなお問い合わせを多く頂きます。

ありがとうございます。
シグナル点灯時、売却した後は逆にベア・インバース購入するのもありでしょうか?

投資初心者です。
すばらしい投資法をありがとうございます!

月足MACD投資法か、レバナスガチホか、5%ルールか、レバナス全力ガール投資法か悩んでいた所、こちらに辿り着きました。

月足MACD&パラボリック投資法に決めます!
圧倒的です!
ありがとうございます!!!

ところで、
どなたかも以前質問していたと思うのですが、
今の下げ相場では、ベアに切り替えた方がいい、
つまり、
普段は月足MACDパラボリックで買い、
デッドクロスしたら何もしないよりベアに切り替えた方がよいと皆さん考えるのは自然な気がします。
私もそう思います。

kuwawaさんは、
それも検討したとおっしゃっていましたが、
ダメだったというデータを上げていただけると、みな納得できると思います。

3倍ベア、2倍ベア、1倍ベア
それぞれでも本当にうまくいかないものなのでしょうか?

ご考察お願い致します!!!!m(_ _)m

MPIでは暴落の初期で売り抜け、上昇に転じた所で買い、また暴落の初期で売り抜ける…という手法でした。

そこで、売り抜けた後はベア(インバース)ETFで暴落時も儲けよう!となるのは自然なことだと思います。私も最初はそう考えました。

しかし、売シグナル~買シグナルの期間でNASDAQ100のn倍レバレッジのベアETFを買った場合を切り抜いてシュミレーションしてみると、以下のようになりました。

見事な右肩下がりです。レバレッジを掛けた場合、ほとんど0になってしまいます。

理由として、そもそも売シグナル時の株価より次の買シグナル時の株価の方が高いことが多いことが挙げられます。

MPIでは大暴落を避けることでトータルで最終リターンを高めていますが、そこまでの暴落とならない場合は安値売り・高値掴みとなりガチホに劣ります。

ぜひtradingviewでNDXにMPIを適用して確認してみてください。

また、これが当てはまるのはレバレッジETFについてのみですが、上昇時(平常時)は安定的に右肩上がりであるのに対し、暴落時には「もう終わりだ!」という悲観論と「まだまだ上がる!」という楽観論のせめぎあいや、さらに「安いから買い増そう」という合理的な投資行動の結果から、下落しながらも途中で何度も強烈な上げがやってきます。

これはレバレッジETFが苦手とする典型的な揉み合い相場ですから、大きく逓減します。

現に、レバレッジなしではベアで利益が出ているところでも、レバレッジETFでは大きなリスクを取っているにも関わらずレバレッジなしに劣り、3倍に至っては大損しています。

単純なインジケーターや積み立てだけで簡単に勝てる上げ相場に対して、下げ相場で儲けるのは何倍も難しいです。

もちろん可能ですが、そのためにはMPIのような単純なテクニカル分析だけではダメで、経済指標など様々なファンダメンタルズ要因まで分析する必要があります。

そして、きちんと分析しても勝率は上げ相場より低いです。

私が2022年現在の相場を考察した記事を載せておきますので、ファンダメンタルズ分析の一例としてぜひ御覧ください。

これらの理由から、安直にベアETFを使うとものすごい勢いで資産が減っていくことがわかります。

やるならしっかりと勉強して大きなリスクを取る覚悟ができてからやりましょう。

それでは以上です。ありがとうございました。

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