この記事では、過去33年間で毎月3万円の積み立てが70億円以上になった3倍レバナスの売買ロジック「月足MACD&パラボリック投資法 ver.4.0」を公開します。
3倍が推奨ですが、2倍も3倍より利幅が少ないだけで勝率は変わらないので、レバナス派の方にもおすすめです。
ここでは簡潔に結論だけをまとめますので、以下のような詳細を知りたい方は以前書いたver.1.0の記事をお読みください(読まなくても分かるように書いているので、読まなくても大丈夫です)。
- 検証に使うデータ
- 売買シグナルの意味
- 月足MACD&パラボリック投資法 ver.4.0の売買ルール
- 【毎月3万円の積み立てが70億円に】過去33年のシュミレーション結果
- 注意点:MACD、パラボリックは元となるNASDAQ100指数のものを使用します。
- 月足MACD&パラボリック投資法ver.4.0の設定方法
- 全資産をレバナスにするのはおすすめしません。
- 免責事項
検証に使うデータ
2倍レバナスであるQLDは2006年〜、3倍レバナスであるTQQQは2010年〜のデータしかないため、今回の検証には、上記の設定来のNASDAQ100指数のデータをもとに作った仮想の2倍、3倍のレバナスを使用します。
仮想と言っても、日毎の騰落率を2倍、3倍にして実際のレバナスと同じ計算を行っていますので、ほとんど完全に再現できているはずです。
1985年〜の1倍、2倍、3倍の仮想チャートは以下になります。
※このページにあるグラフはすべて、1989年9月を1とした場合に何倍になっているかを示したものであり、実際の株価を表すものではありません。
売買シグナルの意味
後出の売シグナル、買シグナルは以下を意味します。
2つのインジケーターを組み合わせるのは、そうすることでMACDとパラボリックが互いのダマシが出やすい苦手な相場を補い合い、ダマシが極めて少なくなるためです。
月足MACD&パラボリック投資法 ver.4.0の売買ルール
ではさっそく、「月足MACD&パラボリック投資法 ver.4.0」の売買ルールです。
- 買シグナル後は3倍レバナスを毎月定額積立
- 売シグナルで全額売却
- 全売却後は次の買シグナルまで積立先を1倍NASDAQ100に切り替え
- 全売却後は次の買シグナルまで1倍NASDAQ100に売却資金の1%を毎月積み立て
- 買シグナルで1倍NASDAQ100を全売却→全額を3倍レバナスへ投入
- 買シグナルで積立先を3倍レバナスに戻す
- 上記を繰り返す
毎月定額積立
こちらは説明するまでもありませんね。ドルコスト平均法で毎月決まった額を積み立てるだけです。
機械的に安い時に多く、高い時に少なく買えるため、私を含め、まとまった投資資金を用意できない多くの個人投資家にとって最適な戦略です。
月足のMACDヒストグラム&パラボリック同時クロスで全額売買
こちらがこの手法のミソで、デフォルト設定のMACD(12,26,9)のヒストグラムとパラボリック(0.02,0.02,0.2)の両方で買いシグナルが出た所で手持ち資金全額で一括購入し、売りシグナルが出たら毎月積み立てていた物も含め、すべて売却します。
ここで気をつけなければならないのが、全売却の後でも毎月の積立は継続することです。どれだけ暴落していたとしても続けます。株価が高い間は少ない株数しか買えず、安くなれば多く買えるので、この方がタイミングを読むよりも最終的なリターンは高くなります。
実際の過去データで積み立てを継続した場合と売りシグナルで一旦停止し、次の買いシグナルで再開した場合を比較すると、ITバブル崩壊時を除けば、すべての期間で積み立てを継続した方がリターンが上回っていました。
ただし、売シグナル中は大きく暴落する可能性が高いので、レバレッジが高いと割に合いません。
検証データがどこかに行ってしまい、再度検証する気力もないので結論だけでご容赦いただきたいのですが、1倍、2倍、3倍でリスクは17%、35%、53%と大きく違うのに対して、最終リターンはほとんど変わりがありませんでした。
そのため、売りシグナルから次の買シグナルまではレバレッジなしのNASDAQ100インデックスの積み立てに切り替えます。
さらに、売却した資金をそのまま寝かしておくと大きな機会損失に繋がるため、毎月売却資金の1%を同じくレバレッジなしのNASDAQ100インデックスに投入します。
そして、次の買シグナルですべて売却して3倍レバナスに乗り換え…と、同じ流れを繰り返します。
【毎月3万円の積み立てが70億円に】過去33年のシュミレーション結果
3倍ツミレバ
本命の前に、比較のために物価調整後の3万円を毎月3倍レバナスに積み立てた(ツミレバ)場合のシュミレーションを簡単に紹介します。
ITバブルを経て、2022年8月で3億5930万円になりました。
投入金額は約840万円なので、これでも十分すぎるくらいのリターンです。
月足MACD&パラボリック投資法 ver.4.0
対数グラフ
上記は積立額を物価調整後の3万円とし、先述のルールで売買を繰り返した場合の過去33年(1989/10~2022/8)のデータです。
※税金20.315%は考慮していますが、諸々の手数料は考えていません。
上昇トレンドをうまく掴みつつ、ITバブル崩壊や現在のインフレショック?の大暴落を回避し、右肩上がりの資産推移を達成しています。
金額にしておよそ70億6084万円、毎年23%の利回りと、とんでもない成果ですね。
1つのグラフで表すと、その差は歴然です(比較のためver.1.0を追加しました)。
注意点:MACD、パラボリックは元となるNASDAQ100指数のものを使用します。
この手法で売買するのは2倍、3倍のレバナスですが、売買タイミングを知るためのチャートは1倍のNASDAQ100指数を使います。
NASDAQ100指数のMACD,パラボリックの方が、レバナスのものより数ヶ月早くサインが出るというのが理由です。
以下はコロナショック後のバブルとその崩壊の部分を切り取っていますが、NASDAQ100指数のMACDの方がレバナスより数ヶ月早くクロスして、高利益を上げています。
↓NASDAQ100指数のMACD,パラボリックでTECLを売買した場合
使うチャートの違いだけで、ここまで利幅が変わってきます。
本筋ではないので1例しか上げませんが、過去殆どの場所で、NASDAQ100指数の方が先にサインが出ていたことを確認しています。
この理由として、おそらくレバナスはNASDAQ100指数の数倍の値動きをするため、例えば上昇するときはめちゃくちゃに上昇し、下落に転じた時、かなり下げなければMACD,パラボリックがクロスしてくれないためではないかと考えています。下落から上昇に転じる時も同様です。
また、レバナスの売買タイミングの判断に別の商品のチャートを使っていいのかと思われるかもしれませんが、レバナスはNASDAQ100指数にレバレッジを掛けたものであり、NASDAQ100指数が上がれば必ず上がり、下がれば必ず下がります。
そうであれば、売買サインが早く点灯すればするほど安く買って高く売れますし、元となっている指数の方を参照するほうが本質的と言えるでしょう。
月足MACD&パラボリック投資法ver.4.0の設定方法
月足MACD&パラボリック投資法ver.4.0を実践するための設定を説明します。
チャート表示アプリはtradingviewが無料でおすすめです。
tradingviewを開き、
検索窓に「NDX」と入力して選択します。
次に、私が自作した、月足MACD&パラボリック投資法の売買ポイントで通知が受け取れるインジケーターをチャートに適用します。
以下のページを開き、
ページをスクロールして「お気に入りインジケーターに追加」をクリックします。
NDXのチャートに戻り、「インジケーター」→「お気に入り」から先程追加した「MPI」をクリックします。
これでチャートの準備は完了です。
「インジケーター」を押した後に「MPI」と検索しても出てきます。
もしページが削除されていた場合は、「Pineエディタ」→以下のコードを貼り付け→「チャートに追加」で適用してください。
//@version=4
study("MPI", overlay=true)var long_sing = 1
var profit_sing = 1var long_alert = 0
var profit_alert = 0//MACD---------------------------------------------------------
fast_len = input(12)
slow_len = input(26)
signal_len = input(9)
macd_src = input(close, title="macd_source", type=input.source)
sma_src = input(close, title="sma_source", type=input.source)MACD = ema(macd_src, fast_len) - ema(macd_src, slow_len)
signal = ema(MACD, signal_len)
hist = MACD - signal
protColor=(hist>=0 ? (hist[1] < hist ? #26A69A : color.new(#26A69A,75)) : (hist[1] > hist ?#ff4500 :color.new(#ff4500,75))), transp=0
plot(MACD*3, color=color.blue)
plot(signal*3, color=color.orange)
plot(hist*4, color = protColor, style = plot.style_columns)
//Parabolic SAR------------------------------------------------start = input(0.02)
increment = input(0.02)
maximum = input(0.2)
psar = sar (start, increment, maximum)
plot( psar ,style=plot.style_cross, color=color.teal ,linewidth=2 )
//buy/sell condition-------------------------------------------long_with_macd = low > psar and crossover(MACD, signal)
profit_with_macd = high < psar and crossunder(MACD, signal)
long_with_parabolic = MACD > signal and high[1] < psar[1] and high > psar
profit_with_parabolic = MACD < signal and low[1] > psar[1] and low < psar
long_condition = long_with_macd or long_with_parabolic
profit_condition = profit_with_macd or profit_with_parabolic//plot---------------------------------------------------------
long_pro = 0
profit_pro = 0if(long_sing)
if(long_condition)
long_sing := 0
long_alert := 0
profit_sing := 1
long_pro := 1if(profit_sing)
if(profit_condition)
profit_sing := 0
profit_alert := 0
long_sing := 1
profit_pro := 1plotshape(long_pro, title="long", text="Long", color=color.rgb(58, 61, 226), style=shape.triangleup, location=location.belowbar, size=size.normal, textcolor=color.rgb(0, 0, 0))
plotshape(profit_pro, title="profit", text="Profit", color=color.rgb(0, 0, 0), style=shape.triangledown, location=location.abovebar, size=size.normal, textcolor=color.rgb(0, 0, 0))//alert--------------------------------------------------------
alertcondition(long_pro or profit_pro, title="long_or_profit_condition", message="Long or profit!")
※NASDAQ100指数のチャートで売買サインが出たタイミングで、TQQQやTECL、レバナスを売買します。売買サインを得るために使う商品と実際に売買する商品は別物なので、注意してください。
最後に、売買サインが出た時にメールやスマホアプリに通知が来るように設定しておきましょう。
この投資法は保有期間が数年に渡り、それでいて売買タイミングに気づかずに暴落に巻き込まれでもしたら大惨事になりますから、必須の設定です。
先程のNDXのページで、時間足を月足にし、右側のアラームマークから+ボタンをクリックして、
以下のように設定して「作成」を押します。これで完了です。
「アプリに通知」にもチェックを入れておきtradingviewのスマホアプリをダウンロードしておけば、アラート以外の営業メッセージの通知などは一切来ないので、ストレスがなくおすすめです。
無料版だと2ヶ月で期限が切れてしまい、以降は通知が来なくなるので、期限が切れる日に通知がなるように別のカレンダーアプリなどで設定しましょう。
投資をする以上2ヶ月毎くらいにはチャートを見ておくべきだと思いますし、そこまでの手間でもありません。
課金すれば無期限にできますが、そんなことをするくらいなら投資に回しましょう。
全資産をレバナスにするのはおすすめしません。
これは最終的には個々人が決めるべきことなので、きちんと自分の頭で考えた結論としてレバナスに全額投入するなら別にいいのではないかと思っています。
ただ、一応私個人の意見を述べておきます。
私がレバナス1点集中をおすすめしない理由は、一言で言えば「未来は読めないから」です。
ものすごく可能性は低いとは思いますが、レバナスが繰上償還されたり、幅の広いレンジ相場が今後10年以上続いてレバナスが大きく逓減する可能性も0ではありません。
そのため、できるだけ多くの場合に対応できるポートフォリオにするべきだと考えています。
別の資産と組み合わせて定期的にリバランスすることで、より安定的に、安心して運用することでできます。
以下で私が考え抜いて組んだ、自己資金で実際に運用しているポートフォリオを公開していますので、興味がある方は参考にしていただければと思います。
準備中
この記事はこれで終わりですが、さらに以下のような詳細を知りたい方は以前書いたver.1.0の記事をお読みください。
それでは以上です。ありがとうございました。
免責事項
投資行動は読者様ご自身の自己責任でなされるものであり、私は読者様のいかなる損害についても一切の責任を負いません。