この記事では、独自のデータを保有し、アメリカの保険業界における重要なリスク分析をほとんど独占する唯一無二の企業、ベリスク・アナリティクスを紹介します。
ベリスク・アナリティクス【 ティッカー:VRSK】
アメリカ、ニュージャージー州を本拠地とするベリスク・アナリティクスは、独自の保険ビッグデータを保有し、保険会社の運営に必要不可欠なデータ分析とリスク評価を提供する唯一無二の企業です。
米国で圧倒的なシェアを持ち、売上の81%が予測可能性の高いサブスクリプション収入で、顧客維持率は95%以上という驚異的な数値です。
以前は保険以外にも金融、不動産、エネルギー、環境など、様々な産業に対しても分析サービスを提供していましたが、現在は事業内容を保険だけに絞り、利益率と収益の予測可能性を大幅に底上げしました。
収益源はほとんどアメリカに集中していますが、必要不可欠なサービスで圧倒的なシェアを持つべリスク・アナリティクスは、米国の経済成長が頭打ちにならない限り、安定して収益を伸ばし続ける企業と考えられます。
べリスク・アナリティクスの株価推移
2009年の上場以来、年利16.31%で上昇を続けています。
ベリスク・アナリティクスの各投資指標
過去10年の平均ROAは22%と非常に高く、EPSとBPSは安定的に、かつ急速に伸びています。
これらのことから、S&Pグローバルの高い競争力と安定した収益の拡大が窺えます。
(補足:ROEが1198%と異常に高いのは、自己資本比率が極めて低いためです。)
ベリスク・アナリティクスは高付加価値企業
ベリスク・アナリティクスは、顧客の意思決定における要となるデータ分析とリスク評価サービスを提供し、高い付加価値を創出しています。
同社のサービスは、保険会社の日々の業務に必要不可欠なものとなっており、リスクの把握、業績の改善、業務効率の向上を可能にしています。
べリスク・アナリティクスだけがアクセスできる多くの独自データと高度な分析能力により、ベリスク・アナリティクスは顧客に対して高い付加価値を提供していると言えるでしょう。
ベリスク・アナリティクスは強固な参入障壁を持つ
ベリスク・アナリティクスが提供するデータ分析とリスク評価サービスは、精度と信頼性が求められる分野で使用されています。
具体的には、複雑なデータを解析し、企業のリスク管理や意思決定を支えるという重要な役割を果たしています。
そのため、これらのサービスが誤ったデータを提供した場合、企業は誤った行動を取る可能性があり、その結果として大きな損害を受ける可能性があります。
このようなリスクを負う企業が、業績や信頼性が確立されていない新興企業のサービスへと移行するとは考えにくいです。
また、ベリスク・アナリティクスが持つ独自のデータは、他社が真似ることができない重要な資産です。
データの価値が高まる時代に、その恩恵を最も享受するのは独自のデータを独占する企業と言えます。
さらに、顧客がべリスク・アナリティクスに支払う金額は顧客の支出の1%にも満たず、そもそも他社に乗り換えるインセンティブさえありません。
これらの理由から、ベリスク・アナリティクスは強固な参入障壁を持つと言えます。
ベリスク・アナリティクスは長期潮流に乗っている
全世界でデータに基づく意思決定が重視されるようになってきたことにより、べリスク・アナリティクスが提供するサービスの需要はますます高まっています。
企業はリスク管理を最適化するために精緻なデータ分析を求めており、そのニーズに応えるべリスク・アナリティクスのサービスは、今後も引き続き強く求められるでしょう。
まとめ
アメリカ、ニュージャージー州に本拠地を置くベリスク・アナリティクスは、保健会社に対して重要なリスク分析を提供する世界的な企業です。
同社の高度なデータ分析とリスク評価サービスは、競合が真似することができない独自のデータに基づいており、強固な参入障壁を持つと言えます。
また、データに基づく意思決定の重要性が高まり、データ分析やリスク管理のニーズが高まることから、今後もその収益の拡大が期待されます。