この記事は【個別株で年利15%を狙う「GVMT戦略」】シリーズの第3回です。
まだ前回までの記事を読まれていない方は、第1回から読み始めていただくことを推奨します。
この戦略の概要を再掲します。
概要
この戦略では、まず以下の条件を満たす、長期的に高収益を継続すると予想される銘柄を選択します。
主観的なチェック項目:
- 世界で稼ぐ先進国企業
- 高付加価値
- 経済的な堀がある
- 長期潮流に乗っている
客観的な指標:
- 海外売上比率 > 50%
- ROE > 15%
- PER < 50倍
- EPSが安定的に上昇している
- 株価が安定的に上昇している
そして、割安度から最適なポジションサイズを計算し、毎月月初にリバランスします。
これにより、長期にわたって高い投資リターンを得ることを目指します。
ステップごとに4つの記事に分けて解説しています
1. 候補銘柄の選定方法
2. 期待運用利回りを計算して買いたい株価を算出する
3. 各銘柄の組入比率とリバランス方法
4. 売却条件
3. 各銘柄の組入比率とリバランス方法
第1回では、今後数十年にわたって現在の事業が通用し、他社に負けない圧倒的な優位性を持つために、今後の株価や配当の予想がしやすいと考えられる銘柄のリストを作りました。
第2回では、過去10年の業績を元に現在の1株の10年後の価値を予想し、そこから現在の株価で買ったときに予想される今後10年の運用利回りを計算する方法を覚えました。
第3回では、見込み利回りと割安度から最適なポジションサイズを決定し、定期的にリバランスすることで再現性高く運用利回りを向上させる方法を説明していきます。
ポジションサイズ(組入比率)の計算方法
まずはポジションサイズの計算方法です。
1 / ( 割安度 * 下落度 )
割安度は 現在の株価 / 理論株価、下落度は 現在の株価 / 過去最高値、です。
この式の根拠は、単純に割安なものほど多く組み入れるべきということです。
以下の条件の場合、
- 現在の株価:90
- 理論株価:100
- 過去最高値:150
各項目は以下のようになり、
- 割安度:0.9
- 過去最高値:0.6
求める値は以下のようになります。
1 / ( 0.9 * 0.6 ) ≒ 1.85
例えば保有リストの銘柄の各値が以下のようになっている場合、
- 1.2
- 2.0
- 1.5
- 1.0
- 1.8
- 2.5
この比率をそのまま用いてポートフォリオは以下のようになります。
リバランス方法
1ヶ月ごとのノーセルリバランス
上記の方法で毎月月初に組入比率を計算し、それに近づくように可能な限りノーセルリバランスを行います。
1年ごとの通常リバランス
保有銘柄を売却して行う通常のリバランスは、売却益に課税されるため頻繁にやりすぎると運用効率が大きく落ちます。そのため年1回だけ行います。
ノーセルリバランスでカバーできなかった組入比率の変化をこれで補います。
以上です。