この記事では現時点で私が考えている投資計画を紹介します。
あくまで一例で、私用に最適化しているので安易に真似することがないようにお願いします。
取り入れる場合も、ご自身の状況に合わせてカスタマイズしてください。
なお、大枠は以下の記事にある考え方を基にしています。
アセットアロケーション
まずアセットアロケーションですが、数十万円の生活防衛資金を残して、残りの余剰資金はすべて株式にします。
これは各アセットごとの過去200年余の推移ですが、他のアセットがインフレでリターンが悪化している一方で、インフレをそのまま価格上昇に取り込める株式は一直線に上昇して圧倒的なリターンを示しています。
また、昨今の世界的な低金利下(現在は高金利ですが、一時的なものです)では、上図で次点の債券のリターンが期待できません。
利回りが低い上に値上がり益も狙えず、株の暴落時には債券も同時に下がることも多く、攻めとしても守りとしても全然ダメです。
ゴールドは価値の保存には良いでしょうが、ペーパーアセットで気軽に売買できるようになった影響なのか、これも株の暴落時に同時に下がることが増えてきています。
現金は論外ですね。
そのため、途中で狼狽売りをするなど、非合理な行動を取らない限りは株式100%で問題ないと考えています。
ポートフォリオ
役割別に分類すると以下のように、
具体的な銘柄まで掘り下げると以下のような比率になります。
この先を読んでいただければわかりますが、現金額は一定、老後資金確保枠は毎月の積立額が一定なので、資産額や月々の積立額によって、このポートフォリオの比率は大きく変わります。
この比率で固定ではないことはご承知おきください。
現金
生活防衛資金です。現在はまだ高校生なので30万円としていますが、成人したら100万円くらいに設定しようと考えています。
インフレでもデフレでも価値を保てるよう、現金と物価連動国債を半々で持ちます。
老後資金確保枠
ほとんど確実にある程度のリターンが得られる全世界の株式への分散投資で、65歳以降で必要になる資金を確保します。
これには将来必要な金額を確保する目的以外に、安心してハイリスクな投資に取り組めるという意味もあります。
たとえハイリスクな投資で全額を溶かしたとしても、ほぼ確実に必要リターンを得られる資産が残っているというのは心強いものです。
私の場合は王道の全世界株式に少しだけ味付けして、6:1の割合で新興国株式をミックスします。
こうすることで新興国とアメリカ以外の先進国の割合がほぼ同じになり、今後大きな成長が見込める割に組入比率の少なかった新興国の割合が増やせます。
この程度の組入ならば、全世界株式そのものよりも大きく劣後するという可能性は低そうです。
私はリタイア後に毎月30万円のキャッシュフローがあれば、インフレを加味しても十分な金額だろうと考えています。
全世界株式のリターンが5%とすると、元本を切り崩さないためには30*12/0.05=7200万円が必要です。
私は現在17歳で、リタイアが見込まれる65歳(今後は75歳とかになってるかもですが)まであと48年もあります。
全世界株式が年平均5%の利回りだとすると、必要な月々の積立額はちょうど3万円です。
たったこれだけで済むのは、まさに若さの暴力というものですね。
この毎月3万円の積立だけはリタイアまでは何があっても続けますし、引き出しもしません。
アクティブ枠
老後資金確保枠のみで、65歳時点で7200万円程度の資産がほとんど約束されているため、それ以外の余剰資金はすべて溶かしても別に構わないことになります(もちろんそうなったら悲しいですが)。
そのため、アクティブ枠ではレバレッジや個別株、短期売買などその時々に手法を変えて大きなリスクを取り、市場平均を大きく上回ることを目指します。
現時点ではMPIでのTQQQの売買を主軸に置く予定ですが、投資先をSPXLに変えたり、MPI以外の戦略を取り入れるかもしれません。
守りの株式
最後に守りの株式です。
ROL(ローリンズ)以外は以下の東大ぱふぇっとさんの記事の内容をパクらせていただきました(もちろん私の方でもしっかり精査した上で組み入れました)。
この方はとにかくロジカルで反論のしようもない素晴らしい理論をたくさん紹介してくれているので、おすすめです。
必要な資産を守るという観点だけで見ると、老後資金確保枠以外はすべて溶かしてもいいことになりますが、本当に溶かしてしまうとアクティブ運用への再チャレンジができなくなります。
そのため、アクティブ枠の他に保守的な株式でリスクヘッジを行います。
先に述べた理由で債券やゴールドは使いません。
VIGは財務が健全な連続増配株インデックス、DHR(ダナハー)はヘルスケア分野の様々な企業を保有する統括企業、ROL(ローリンズ)は全世界に事業を展開する害虫駆除会社で、多数のブランドを保有しています。
個別銘柄の分析記事はいつか書こうと思っていますが、大まかにはVIGは単純に堅実な銘柄への分散投資ができ、DHRとROLはTQQQとは全く違うセクターの事業を世界展開しており、多数の子会社やブランドを保有しているために擬似的な分散投資が実現できます。
また、これらの企業は株式市場全体との相関性が低く、分散の意味でも優良です。
さらに、過去が未来を保証するわけではありませんが、過去の景気後退時には実際に少ない下落幅で済んでいます。
これがこれらの銘柄を守りの株式として採用した理由です。
実質的に注目するのはこの部分だけ
生活防衛資金と老後資金確保枠はほぼやることも考えることもないので、実質的に注目するのはアクティブ枠と守りの株式だけです。
アクティブ枠では工夫を凝らして少しでも高いリターンを目指し、上図の比率を保つよう基本は1年毎に、大きな売買を行った際にも追加でリバランスします。
その他細かい戦略
戦略と言うほどでもありませんが、以下を行います。
- クレカ積み立て
- 貸株
- 節税・納税の繰延
「節税・納税の繰延」については説明が必要だと思うので、解説します。
節税
ここは東大ぱふぇっとさんの以下の書籍の受け売りです。
話を簡単にするために、リタイアまでに200万円を積み立て、300万円まで増やせたとしましょう。
これを切り崩していくと、300万円の内利益は100万円なので、現金化した金額の内、およそ(1/3)*20%≒6.7%の税金が差し引かれます。
一方で、途中で一度積み立て先を変更していたらどうでしょうか?
投資信託A:元本100万円、含み益80万円
投資信託B:元本100万円、含み益20万円
株式インデックスが基本的に右肩上がりであることを考えると、むしろこのように含み益にばらつきが出てくるのは当然です。
この場合、投資信託Bから切り崩していった場合、税金は現金化した金額の(2/13)*20%≒3.0%です。
切り崩しつつも運用を続けていくことを考えれば、この差はその後の運用に大きな影響を与えるでしょう。
例えば全世界株式では、
など、投資先がほとんど同じ商品が複数あります。
ETFまで含めたり、別の証券会社を使えば、実質いくらでも積み立て先を切り替えでき、節税できます。
私は5年毎の切り替えを考えていますが、変更する可能性もあります。
納税の繰延
次は源泉徴収なしの特定口座を使う方法です。
(ちなみに、こちらは投資を本格的に始める前に、なんとなく証券口座だけでも作っておこうと申込みをしていた時に自分で気づいて、源泉徴収なしの方を選びました。誰かの受け売りではありません。)
インデックス投資しかしない人にはあまり関係なく、数年単位のアクティブ運用を多用する人向けの話です。
例えば1月に利益確定をして100%のリターンを出して、12月までにまた100%の含み益を出せたとします。
源泉徴収ありの特定口座だと1月に20%課税されるので、合計で1.8*2=360%、
源泉徴収なしの特定口座だと12月まで納税を繰延できるので、2*2-0.25=375%のリターンとなります。
損した場合は、一部を損切りして損益通算すれば税金が払えなくなることはありません。
確定申告が自分でできるならばやらない手はありませんね。
まとめ
以上です。参考になれば幸いです。
ありがとうございました。